お盆に込められた祈り|目連尊者と父母への孝養
本年のお盆初日となった八月十三日、千葉県では記録的な豪雨となり、各地で道路の冠水や浸水などの被害が発生しました。
被害に遭われた皆様に、心よりお見舞い申し上げますとともに、皆様の安全と一日も早い復旧を心よりお祈り申し上げます。
一般には、十三日に迎え火を焚いて亡き方やご先祖様をお迎えし、十五日または十六日に送り火を焚いてお送りいたします。なお、お盆の時期やお迎えの仕方は、地域やご家庭によって異なります。
お盆の由来は、『仏説盂蘭盆経』に説かれる目連尊者の物語にあります。
目連尊者が亡き母の行方を尋ねると、母は餓鬼道に堕ち、飢えと渇きに苦しんでいました。お釈迦さまは、七月十五日に安居の修行を終えた僧侶たちへ飲食などの供養を施し、その功徳を母のために廻向するよう教えられました。
目連尊者が教えのとおり供養を修すと、三宝と衆僧の功徳力によって、母は苦しみから救われたと伝えられています。
また、お釈迦さまは、今を生きる父母と過去七世の父母のために、供養を修すことの大切さを説かれました。
亡き方には追善のまことを捧げ、今を共に生きる父母には孝養を尽くす。私たちを育み、慈しんでくださった「長養慈愛の恩」に報いることも、お盆の大切な教えです。
お盆は、亡き方やご先祖様を偲ぶとともに、今日までいただいてきた多くのご縁とご恩に、あらためて感謝を捧げる尊い仏教行事です。
本年は大雨の影響もございますので、まずはご自身とご家族の安全を第一に、それぞれにできる範囲でお迎えの支度を整え、亡き方へ供養の真心を捧げていただければと存じます。
遠方にお住まいの方や、大雨の影響によりお墓参りやご供養がかなわない方も、どうぞ亡き方へ心をお寄せください。
静かに手を合わせ、そのお姿を偲ぶひとときも、尊いご供養となります。

合掌
